逆行

2日から24日まで、水星が逆行していて、だから、2日に出逢ったソレとの二十日間は、ゾーンにはいっていたというわけです。 年に三回あると聞く、この「水星逆行」、つまり、「蝕の季節」は、アウトプットよりインプットをこころがけています。 などと、オフ…

爽風

とにかく、自分という上官の命令が厳しくて、年度末までの繁忙期は、エスケープしたい気分でした。 もうすぐ、農閑期! 否、新年度! との鼓舞は、桜の開花を待つワクワクとした気分へとかわり、しかしながら、いまいち冴えない天候に、その「気分」もアップ…

調理

切らした調味料を買いに近所のストアまで。 大型ストアの簡易店舗といったそこでも、一つの調味料に、三つくらいのブランドのそれが揃っていて、一番安く、かつ、簡易装のものを選びました。 「たしか、IKEAで買った、ソルト・ペッパホルダがあったはず」 と…

懇親

秋分の日を境に夜が長くなっていき、春分の日を境に夜が短くなっていく、それぞれの最たる日が、冬至と夏至で、私にとっての繁忙期は、夏至から秋分、冬至から春分であり、農閑期は、夏至と冬至にいたる、秋分・春分の起点からの、それぞれ二か月。 簡単にい…

年輪

「海の中の探偵に問う、少年の屍(し)が桜貝に変じた謎を」 *森島章人歌集、『月光の揚力』収中、この一首より創を得たことを附記します。 とは、拙「作品集成 I」所収、「櫻色手帖」の最後の一行と、それの注釈です。 この歌を詠んだ、歌人、森島章人さんに…

女子

「女の子だったら、パンツ↗なんて、ぜったいはかないわ」 と他意なく言ったことがあります。 いやいや、「他意」ありありでしょ。(と自答) 「女の子」、「パンツ」、「ぜったい」、「はかない」、などと挙げてみたところで、私の言った「他意」は、偏見に満…

衣服

冬期のワードローブといえば、フリースであり、「フリース」といえば、ユニクロです。 そんなわけで、いま着ている「フリース」のタグ(ケアラベル)を見ると、 000-XXXXXX(84-00) と、なっていて、つまり、 8…製造年(2018年製) 4…季節 1春2夏3秋4冬 というこ…

認知

「おまえが長く深淵を覗くならば、深淵もまた等しくおまえを見返すのだ。」(『善悪の彼岸』) とは、ニーチェの名言であり、現代にも通じる哲学をはらんだそれであることは、例えば、 「深淵」 を、 「スマホ」 に変換してみても、容易に察しがつくでしょう。…

自炊

都心に引っ越して以来、ホコリをかぶっていた、季節家電および調理家電の掃除&手入をし、15年までの経年にもかかわらず、ふたたびはいったスイッチに覚えた感動! は、こと、自炊に対するモチベーションを上げてくれ、年明けから一か月半の間、週末の三食と…

建国

昨年の秋、沿線に住む友人の、新居を訪ねた折り、居心地の良いリビングルームの、ソファに対座しながら、見せてもらった書物の一つに、 須永朝彦の「滅紫篇」 があり、さらに、気にいったページがあると、つまびらかに示されたのが、 「縹、二藍、藍、紺、菫…

藍宇

「インターネットで発表されたゲイ小説 『北京故事』 (邦題:『北京故事 藍宇』 講談社刊)を映像化した作品。」 とウィキにあります。 小説は、未読ながら、その「藍宇(ランユー)」が、これも、中国での制作となる「覇王別姫」(1992年)、「春光乍洩」(1997…

旅寝

「お酒、ワンカップでいい?」 と車上の父に。 「ふなぐちってのがあったでしょ」 との指定がはいり、 「へ、自分で飲みたいくらいよ」 と続けるも、母堂に捧げる供物であり、腐る前に飲みたい! というのが本望です。 だから、墓前に供えたあとで、 「フタ…

良夜

「で、〇〇さんとは、どうなってるんですか?」 とそのひとから、ディナの中盤で訊かれたとき、 「そーいやあ」 と、会っていなかった半年間を振り返り、そのひとにするべく、近況報告があったことを、思い出しました。 ようするに、いまとなっては、取るに…

釣果

「半期に一度の総決算」 とは、セールの謳い文句であり、そうした、セールを、年に三回(1・4・7月)催している、高円寺・西部古書会館に、きのう・きょうと行ってきました。 初日は、全品200円均一で、以後、100円・50円と、三日間のうちに売れ残った、その値…

点灯

元日に事件があり、二日に事故がありました。 残りの4/365日に、そうした禍(わざわい)が、繰り返し起こらぬようにと、祈念した三が日でもありました。 そんなわけで、松の内最終日のきょうは、例年振り返っている、「三が日」の思い出ではなく、思い致したこ…

期日

ものにはタイミングというものがあります。 例年、仕事を収めたあとでいう、 「良いお年をお迎えください」 という定型文言も、ことしは、各先方とのタイミングを逸したものの、仕事を収めて三日も経てば、そうした形式的なことが、自らに課せたルールでしか…

忘年

先週金曜日のアフターに予定していた、ことしお世話になったひととの忘年会、第一弾は、そのひとの体調不良により延期になり、席予約をいれていた酒舗には、窮余の一策を講じる隙(ひま)もないくらいな、平身低頭。(電話口ながら;) 折りあるごとにうかがい、…

擱筆

先の記事のタイトルを、「起筆」としたからには、「擱筆」とタイトルした記事も書かねばなりません。 当然、「起筆」から「擱筆」にいたる期間(10/9~12/2)もありますから、その詳細を記せば、 『とりふね』 新版 倭をぐな 第一部 『倭をぐな』 新版 倭をぐな…

逍遥

渋谷や原宿の喧騒を逃れて、青山や麻布、はたまた、代官山辺りで遊んでいた、青壮年時代。 いわゆる、高級な街で遊ぶ感覚は、そうした、スノッブを気取る若者にありがちな、虚栄心を満たすものでしたが、いま、そうした「街」を、所用や付合で訪れてみると、…

盗人

「近代文学」の小説、なかんずく、文豪が書いたそれを読み始めたのは、国語の教科書に載っていたということもありますが、中学生のときに参加した、読書クラブでの経験によるところが大きいです。 鴎外、漱石、芥川、と読んできて、谷崎、三島と、舵を取り始…

一隅

「必ず、一つ、忘れ物するんだよね」 と、お手伝いにはいっていただいたKくんに、「文フリジンクス」ともいうべく、私のそれを、縷々、語りつつ、 「ちょっと、キップ買ってくるね」 と、「文学フリマ東京」の会場となった、東京流通センターからの帰途、都…

会合

「神田古本まつり」、通称、「青展」最終日の夕刻。 同僚と待ち合わせた駅へと向かう道すがら、露店に灯るランタンの情緒を楽しみました。 初日から三日以後は、18時で店じまいと聞き、そうした「情緒」も含めて、このたびの「青展」最終日を見送りたかった…

釣果

「青空掘り出し市」とのそれが言い得て妙な、連日の晴天続き。 「神田古本まつり」の主眼? である、「掘り出し市」は、「東京名物」でもあるらしく、そうした、イベントの定冠詞となっています。 「東京名物 神田古本まつり 青空掘り出し市」、というのが、…

軟文

谷村新司の訃報を知り、まず、氏について思い出したのは、「ビニ本」コレクターであったということと、その好色そうな顔つきとでした。 いわゆる、「艶本」のお得意に、総理や宮様がいる、という話は、「有光書房」の出版人たる、坂本篤について書かれた本で…

起筆

こんどの「作品集成 II」の入稿を終えて、早三週目。とはいえ、三日前まで、データのやり取りをしていたこともあり、実質、この週末から、つぎの「作品集成 III」に向けた準備を進めているわけですが、さらに、別の要請もあって、同じ主題ながら、それらを同…

台湾ノート 4

十三歳のユン少年にとって、同年のジェイがとった、 「彼の唇がぼくの唇にちょこんと触れた。 ほんの一瞬だった。」 その同性愛的行為は、これも、同年のアガンを従え、 「このホモ野郎!」 と、ジェイに殴りかかっていくに足る、重罪であったのでしょう。 …

台湾ノート 3

「台湾ノート」を読んでくださった、台湾博士から、「戦後の台湾を駆け足で学ぼうとしている様子が伺えます。」との、ご意見をいただきました。 このノート(考察)も、「台湾語」のルーツから始まり、その間、一九四五年までの50年におよぶ日本の植民地時代と…

台湾ノート 2

「荒涼として孤独な島で生き延びてきた人々を通じて、そして二十年の間に刑場の露と消えた人々の生死を通じて、彼は暴力と流言飛語が覆い隠そうとしてきた歴史に出会ったのだ。」 荒涼として生き延びてきた人々とは、一九四五年までの五十年間におよぶ日本の…

台湾ノート 1

「......客家(ハッカ)語で会話をすれば、人の分からない言葉でしゃべるな! と文句をつける。それで北京語で福佬(ホーロー)人の友人に話しかけたら、なんで北京語なんかつかうのだ。台湾語をつかえ、台湾語でしゃべれとどなられた。」 戴國煇のエピソードのな…